UX Writerという職種に懐かしさしかない

FacebookのタイムラインにUXライターという職種名の話が流れて来ました。

新しい職種としての「UXライター」

ようはテキストライティング重要ですよねという話なのですが、今までのWebデザインの人は、まさかテキストライティングを無視して、ボタンの色とかサイズだけでA/Bテストしてたんですかね?それA/Bテストの意味ない。

とはいえ、テキストライティングとビジュアルデザインの役割がわかれていていじれないという、Dev vs Opsのような組織論的悩みもあったりします。

そんなことを思い出してると、懐かしいことを思い出すわけです。

August 09, 2004
テキストライティングも情報設計のうち。

一般的なワークフローとして、すごく奇妙な役割分担がWeb制作の常識として定着しているような感じがしています。ハナから文章が設計分野に入るのを諦めている、捨てているとでも言いますか。デザイナー、コーダー、営業がその仕事を放棄すりゃ、中間のディレクターがやるしかないじゃんと言うのが定着してしまったとか、ただただそれだけのような気がします。いや、それをこなせるスペシャリストがディレクター職もやってますってのなら良いんですけどね。

この10年ぐらいの歴史って、「ビジュアルデザイナー」と「サーバサイドエンジニア」「マークアップエンジニア(昔はコーダー)」などの硬直化した専門職の間をつなぐディレクターが暗黙的にやっていた仕事が実は、非常に重要で、IAとかUXDとか、マーケターとか、そういうのに分離して来たような気がします。

要するに、デザイナーはビジュアルしかデザインしません、エンジニアはプログラムしかできません、という間を繋ぐところに、「ユーザーのために何を提供するのか?」という一番大事な部分を誰も拾えず、適性があるかないかがわからない、進行管理のディレクターが巻き取っていたところが、徐々に仕事の名前がついて、専門職化してきたという流れ。

現実的には、役割が分化したり、トレンドが移ったりして柔軟に組織を再構築する力が求められて来ました。変なところで組織な壁があると、お互い手を出せずに悶々とする、みたいな事態が突如起きるのも特徴なのかもしれません。

最近でこそ、デザイナーがテキストライティングまで巻き取っているケースも増えて来ていますが、どうも全てではなさそう。その重要性が認識されず、なんとなく設計図面に書いてあったからとか、「ここに文字が入りますここに文字が入りますここに文字が入りますここに文字が入ります」を、お客さんに埋めさせて、サイトデザインの範疇に入ってないことが恒常化していたりして。

ちなみに、UX Writerについては、英語でぐぐるのがオススメです。

まず、Amazonがこの職種の採用をしているチームはいくつか見つかりました、

1.Alexaチーム
2.Customer Returnチーム
3.Amazon Appstoreチーム

Alexaが一番わかりやすいですね。AlexaにはUIがないので、ユーザ体験を設計する人はシナリオライターとしてのストーリーが求められると思います。

We’re looking for a strong contributor to help us create the tools and education that will empower Alexa developers to invent future ways of voice and multimodal experiences.

Customer Returnチームは、いわゆるカスタマサポートとマーケティングの範疇に入るのかなと思います。チーム名からすると、再訪問率などがKPIになることでしょう。

Facebook広告などで、リエンゲージンメント広告という再訪問を促す広告があるようですが、こういう広告の管理は、「広告チーム」が担うのか、「プロダクトチーム」が担うのかは曖昧です。僕は、この部分に関してはプロダクトチームが担うべきだと思いますね。

余談ですが、内部向けコメントでいうと、BASEチームでは、PM/Dチームが担うべきかなと思います。なぜなら再訪問のコンバージョンは、BASEアプリなどの中で計測されるものですし、リテンションについてアプリの方でも全く同じことを担うはずだからで、この部分を分離するのは得策ではありません。

ここでも広告担当 vs プロダクトマネジメントサイドの越境が起きがちであり、そこを整理できない会社は競争力を持つことができないでしょう。

最後にAppStoreチームは一番わかりやすいですね。完全にビジネス運営の役割ですよね。

と改めて思うのが、いわゆるWebデザインの範疇に入りやすい領域の重要性が徐々に増して来たこと。Webのフロントエンドを、デザイナーとそれ以外に分けるのは少し乱暴かなと思っています。それこそ、UX Writerなどは、非常にわかりやすいです。

つまり、顧客を理解するために、マーケティングとしての分析を求められる役割でありながらも、テキストライティングという形で実装に参加するというのは、あんまりなかったように思えます。なんとなく、実装面で、Webデザイナーが担っていたケースも多いか、A/Bテストのソリューションなどを通じて、解放されていたか、ということなのでしょう。

ちなみに、Amazon以外にもこの職種は探すことができて、そのうちの一つに、エイクエントという日本の会社のサイトには、

UX WRITER/ CONTENT STRATEGIST

CONTENT STRATEGISTというのが刺さりますね。ある種の編集長的な専門家が必要だということです。

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