リーダーはどのようにして作られるのか?

大学の頃、高校時代の友達とドライブに行った時に、コンビニの脇に車を止めてたら、近くにいた原チャリが転んだのが目に入ってきた。彼は素早く見つけて、いち早く車を降りて助けに行った。その瞬発力は天性のものだと思っていたが、大学を出たら警察官になった。

警察官は、彼にとって天職だと思った。今も元気にしてるだろうか。

同じくリーダーシップも天性のものだと思うことがある。友人のその行為に、「にじみ出る警察官臭」があったとするならば、リーダーになる人は、リーダー職にいなくても「にじみ出るリーダシップ臭」がある。

以前WebSigモデレータの和田さんと話をしていて、新卒から定年までの人材育成ロードマップができあがっている歴史ある企業は、ところてん形式で、人を枠にはめる人事モデルを持っているのがすごい、という話が面白かった。

大卒で入社し、30歳になれば主任になって、35歳で管理職になって、40歳で云々。そして大企業のトップクラスであれば、途中で離脱する人は、うまく子会社の社長などに収まって、どうにか定年までの給与上昇マップを描けるような人材育成モデルを持っている。つまり、リーダーになるということが、年齢に応じたロールを演じるということになる。それをうまくこなしさえすれば、悪くいうと、若い人から搾取するような給与配分構造で出世もしくは高収入が見込めるという仕組みだ。

そして、そのゲームの中で、競争を勝ち抜いた人が社長や役員として残る。これが20世紀に作られた、高学歴獲得者の成功人生モデルである。

しかし、Webに関係する会社は、大体、どこも40台前半がまだトップランナーで、定年までの成長モデルを持っていない。そもそもほとんどの会社が雇われ社長を置けるほど歴史はなく、創業者が現役世代であったりする。ほとんどが創業社長の強いビジョンに支えられており、何代も社長が変わっても、ちゃんと成長している会社はまだ多くない。

まだまだ変化の激しい業界ならではの構造とも言える。

その中で、人をどのように育てていくかのコンセンサスがないため、小さな会社などでは、いつまで経ってもトップランナーの人が現場を押さえており、後進が育たたないという問題がある。トップランナーの人からすると生涯現役ということになるが、その人がその企業のブランドを支え続けている以上、部下が本当の責任を負うことなく育たないという問題がある。

そういう中では、意識的に人材育成をしていくしかない。そのためにはまず会社が成長することが最低限必要だ。成長なくして、人を増やすことはできない。会社の成長にあわせてリーダーは部下を持つことで成長し、部下はリーダーを持つことで成長する。

じゃあ、その中で、リーダーをどのように見出していくか?育てられるのか?見つけ出すのか?

そもそも、どういうタイプの人間がリーダーになりやすいか?

を考えてみる。

冒頭に書いた、「にじみ出るリーダーシップ臭」を考えるわけだが、特にスタートアップの社長を頂点とするならば、そこに求められる要素は、こういうことではないだろうか。

・他人の人生を巻き込めるほど、自分勝手さを持っている。
・やりたいことをちゃんと持っていて、それを言語化できる。
・そして、周りがそれを信じられる妥当性を持っている。

スタートアップの創業者においては、この3つは最低限必要だと思う。当然、生き残る企業は、それに対する実行力なども重要だが、失敗するリーダーもいるのだから、そこは「成功するリーダー」に必要なものであって、最低限、リーダーという立場でチャレンジするための本質ではないだろう。

また、企業内におけるリーダーとしては、

・経営陣が考える方針を支持している

これが最低限、重要。

とにかくベンチャー、スタートアップにおけるリーダーへのパスは、いわゆるサラリーマンエンジニアの35歳定年説で語れられるような、ところてん的な「むりやり管理職」とは筋道が違うことを強く意識すべきだ。

漠然とマネジメントになるというのはありえない。35歳になったからと言って、何の理由もなく管理職にする余裕がある会社はそんなに多くない。むしろ無理やりやっても大企業と違って組織側のバックアップの仕組みがないので失敗する。その会社に人事モデルがないのであれば、自分たちで切り開いていかなければならない。

「にじみ出るリーダーシップ臭」の反対を取ると、管理職に向いてない人が浮かび上がる。

・他人の人生を巻き込めない
・やりたいことを持ってない
・周りからも支持されない

などが考えられる。

大企業のように「すでに、その企業に人生を巻き込まれている沢山の人たちをどうやって動かすか?」というロールのあり方ではなく、ベンチャーにおいては、「これから入ってくる人たちも含めて、どう人を魅了していけるか?」というのがとても重要だ。どこの会社も新卒中途に限らず、採用が最重要課題になっていて、成長する限り永遠に人手不足が解消されることはないと考えれば、採用力と社員の維持力の一部または全部が、リーダーにおける必要なスキルだとも言える。

立場は人を作ると言う言葉があるので、状況状況に応じて、一定範囲までは人を育てていくことはできるのだろう。

会社のアセットをうまく使うことで、その人に足りない能力は補えられるのだから、ここで上げた全てを持っている必要はないが、その中でも僕は最低限、

「事業成長に対して、やりたいこと / やるべきこと、をちゃんと持っていて、それを言語化できる」

ことはマストだと思っている。100点じゃなくてもよいが、何かはにじみ出ていないと期待はできない。ちなみに、この「やりたいこと、やるべきこと」というのをビジョンと呼ぶ。

リーダーを作る第一歩としては、この「やりたいことをちゃんと持つ」を徹底的に促して、その声に呼応する議論を進めて、考え方や実行力を研ぎ澄ましていくことなのではないか?と思ったりしているがどうだろうか

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