今、鹿児島空港からこの記事を書いている。
AWSが主催してるIVS CTO night&dayで宮崎に来た足で、そのまま鹿児島に移動して、さくらインターネットが支援している、さく生というニコ生放送に出演してきたからだ。
さく生 Vol.4「フィンテックからエンジニアの働き方までえふしんさんに色々聞いてみよう!」 – 2016/05/28 19:00開始 – ニコニコ生放送
(一週間ぐらいタイムシフトできるそうです)
ここで沢山、質問をいただいてその場で壁打ちのようにレスポンスをしていたのだが、印象的な質問だったのが、
「エンジニアは東京にいる必要があるでしょうか?」
という質問(だったよね?)。
エンジニアじゃなくても東京をどう活用するか?という話だと思うのだが、とりあえず一つだけ思うのは、
「東京は、あなたのやりたいことを超える恩恵は与えてくれない」
東京のメリットは人と機会が密集していることに尽きる。
awabarに行けば、DMMの亀山会長にお会いできるかもしれないし、それこそDMM.makeをプロデュースした小笠原さんawabarのオーナーだ。そうでなくても、たいていのネット系企業は東京に密集してるから、イベントをウオッチしてれば、若手なら会うことができるし、物理的には三木谷さんだって熊谷さんだって藤田さんだって、近くにいる。
(前に、awabarにふと行ったら、藤田さんがいらっしゃってた時はビビったな。同じ年ということがわかったのはその時)
しかし、その機会を活かせるかどうかは、別に東京に住んでいることとは無関係だ。いくらその近くにいたって、何もしないone of themであったら、特に意味があるとは思えないし、やっぱり、お話することができる数少ない機会があったとしたら、そこで何を話すことができるのか?が大切ではないだろうか。
そう考えた時に、話をする武器を持つ方法論に場所は必ずしも関係ない。それこそ、熊谷さんがペパボの買収で家入さんを口説く時には、福岡まで来て話をしたと聞く。ここは別にシリコンバレーではないのだから、お互い日本語が通じるのであれば、その魅力をネットを通じて伝えることはできるわけだから、東京にいることがそのままメリットというわけではないだろう。
もっと身近な話でも、例えば、東京に通えないエンジニアの方を採用したいと思えば、東京までの引越し代を補助する会社も沢山ある。問題はどうやって出会うか?という部分に、地の利がないとは言わないが、それは「会いやすさ」だけの話であって、会いやすさが高いことが、そのまま利益になるわけではない。
結局のところ、その場所の機会を活かす気力があれば、どんどん東京はツールとして使えるし、そうでなければ、何も起きずにお金だけが浪費されるというのはあるのかなと思う。
非常に面白い事例としては、イケハヤ氏のように東京以外に行くことで、あえて自己メディアの商品性の差別化をするというのもある。結局、それも場所の機会を活かす気力に他ならないと思うわけで、どこにいても、その論点があればいいんじゃないか。
さく生のメンバーは、元々東京で働いていて、鹿児島に戻って起業したりエンジニアをやっている人たちがいる。僕自身は鹿児島の空気感、さく生メンバーの空気感と魅力に圧倒されてしまった。その空気感を良しとして戻りたくなる気持ちというのは、外部の人間でも、なんとなく理解できる気がした。
大らかで、非常にゆるい中での、それでもどうにかなるという分散型組織は、実は不確実性をドライブするにあたって、非常に重要なポイントではないのかと思う。僕が仕える経営者や上司も九州出身者が多いが、どこかおおらかな性格という部分は、もしかしたら共通しているポイントなのかもしれない。
僕自身はドタバタするの大好きです。
あまりにも無計画に連れて行ってくれた桜島。おもしろすぎました。
この写真、長渕剛のモニュメントだそうで。シンガポールみたいに写真撮ってみました。
あとは、ニコ生でうまく返信できてなくてスタッフのさくらインターネットの油井さんが拾ってくれてた質問に回答しておきますね。
Q.エンジニアなのにマネジメントできないと出世できない?
機械やデータをマネジメントするか?人間をマネジメントするか?どっちかを極めると評価が高くなります。両方極めるのは難しいかもしれないです。
Q.えふしんさんが最近気になってる技術
縦動画w はさておき、人工知能で素敵なUXを作るのははやってみたい!
僕が興味があるのは、技術そのものというよりはアプリケーションですね。ただ、画像解析とかニューラルネットワークとか、技術そのものにもダイブしたいという気持ちは昔からあります。
Q.世代のギャップでコミュニケーションのとりつらさってないですか?
どうなんだろ。50歳になった時に、どうやって若者とコミュニケーションが取れるか、お互いリスペクトしあってフランクに話すことができるか?は、人生の課題です。
ネットの起業家は、僕より年上はもう出てこないだろうからね。つまり上司になりうる人は年下の可能性が圧倒的に高いんで。
Q.えふしんさんがBASEで成し遂げたいこと
鶴岡とかPAY.JPの高野が思っているクレカのない決済の世界の実現、その上のモノや情報の流れを作ること、そして、その中心にいること。
Q.エンジニア志望の学生に伝えたいこと
SIerの世界にどっぷり浸からずに、Web系においで(ポジショントーク)
Q.プログラミング教育の義務化について
楽しくやれたらいいんだけどね、勉強のことは嫌いになっても、コンピュータプログラミングのことは嫌いにならないで!
Q.デジハリってプログラミング教育でいいの?w
どうなんだろ。プログラミング教育ではないかなぁ。それよりは、僕がメンタリングする時には、もっと上位のクリエイティビティとか、世界観をどう作るか?という部分をすごく重視します。枝葉のエンジニアリングのアドバイスは、おまけみたいなもん。
Q.勉強意欲がつきることってないんですか?
別に勉強が好きなわけじゃないです。
Q.奥さまとの出会いは?
パソコン通信。ネット婚の走りの方だと思います。
Q.エンジニアをマネジメントする上で大事なこと
リスペクトしあえる関係性を作ること。
Q.えふしんさんの好きな食べ物は?
嫌いなものは、セロリとトムヤムクンと生姜そのまま。それ以外で美味しいものはみんな好きです。
Q.宮崎には何をしにいっていたのか?
IVS-CTO night&dayというCTO級の人の勉強会で行ってました。
Q.さく生だけど、えふしんさんはさくらのサーバーを使ったことがあるのか?
ペパボの時はさくらだったし、VPSは契約してますよん。
Q.LINEbotのアカウントを個人的にとった?
とったけど何もしてないw 使いたいね。
今、会社に来てるSFCの学生に何か作ってもらおうと画策中。
Q.BASEってエンジニア何人いるの
会社は40人規模で、うち50%がエンジニア(デザイン含むものづくりチーム)
BASEのエンジニアチームは、最低でも今の2〜3倍の規模にしたいのでリーダー候補、メンバー候補、共に大募集中です!
Q.ディープラーニングについて。今って、AIAI言うけど、ただの分岐じゃないですか?
コンピュータ技術ってのは分解すると、最後は論理式に落ちるハズなので、そんなもんですねw
その組み合わせで、どれだけ素敵なものを作るか?(AIの場合は、どう意思決定をシミュレートするか?)の勝負です。
Q.えふしんさんが休みの日にしてること。プログラミング?
犬の散歩と、大学院の論文。早く論文を終わらせてShopcard.meを発展させたい。
Q.シンギュラリティーに対してのえふしんさんの見解
あんまりよくわからないw
ということで、また鹿児島に来たいです!楽しみにしてます。(やべ飛行機に乗り遅れるw)
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