iPhone5x + iOS7で一番期待したい『Bluetooth デフォルトON』の時代

アップルの投資家でないのなら、iPhoneの進化がないからアップルの株価が下がるなんて話は僕らにとっては完全にどうでもいい話。それよりも、iPhoneに実装済みの技術で中途半端になっているものが、作りっぱなしにならず着実な進化をして欲しい。

今回のiOS7でいうと、Bluetoothが使い物になるかどうかの瀬戸際だと思っています。

AirDropで「今、撮影した写真を友だちと交換する」という行為がBluetoothのキラー機能になるかどうか。
それによってBluetoothが「デフォルトでON」になることこそがiOS7では一番大事なわけです。

今のところBluetoothは、非マニアユーザーの誰に聞いても「漏れ無く全員オフ」の機能なんですよね。

というのは「バッテリーを長持ちさせる方法」という話において、無条件に「Bluetoothのオフ」がまかり通っていて口コミで広がってる。
口コミは情報のアップデートが効かないので、はっきり言ってユーザー認知としては深刻なまでに都市伝説化していると思っています。

今のBluetoothは進化を続けていて、iPhone4Sのあたりで大幅に待受の消費電力も少なくなっているそうです。

iPhone 4S/新iPadが採用、「Bluetooth 4.0+HS」とは?

最近のBluetoothにはBluetooth smartだのBluetooth Low Energyという名前がついていてボタン電池1個で2年も電池が持つガジェットもある。Bluetoothの待受だけでバッテリーに影響するような時代は終わっているわけです。

Bluetooth機能をオフにするよりも、もし無駄なpush通知が来ているならそっちの数を最適化したほうがよっぽどバッテリーは長持ちするわけだが、i-mode時代の名残でBluetoothは「すごくバッテリーを食うもの!」と認識されてしまった。一度、そういう認知をされてしまうと、挽回するのはすごく難しい。

でも今のままのユーザー知識だと、iOS7でAirDropで写真を交換しても、その都度、Bluetoothをオフにする律儀な人はたくさんいると思います。
ぜひモバイルマニアの伝道師の方々にはBluetoothが進化していて低消費電力になっていることは、一緒に添えて欲しいのです。

iOS7ではコントロールセンターと呼ばれる、画面下部からスワイプすることで出てくるデバイス機能のOn/Offパネルにおいて、Bluetoothのオン/オフボタンは現状できる限りの最高のプライオリティの場所についています。AirDropのボタンでもBluetoothはオンになります。

iphone_controlcenter.fw

もしこのUXがユーザーに通用しなかったら、もうこの先、Bluetoothは絵に書いた餅で終わりになりかねない。それこそJAWBONEとかみたいに音声ポートで通信するとか、本来用意されている機能を回避するようなデバイスが主流になっていきかねない。音声ポートの通信でもいいんですが、離れた距離の通信で超音波を使う場合、超音波が体に与える影響はまだ不明なわけです。

ローカル情報のシンクロにおいては3GもGPSも精度が粗すぎる。LINEの「ふるふる」が室内で使いものにならないのはそういう理由。そこでBluetoothが使えればこそ、スマホ同士やスマホとデバイスがP2P通信できるようになり、より楽しい機能やサービスが作れるわけです。iOS7やiPhoneの進化が派手じゃないって言うのは簡単なんけど、今までの機能が一個一個改善されていくことはすごく大切なことで、技術の進化が好きなファンは、ただ買いっぱなしではなくて、そういう進化をしっかり評価していき、必要であれば周りにうまく啓蒙していって欲しいと思うわけです。

参考:
iOS7の隠れキラーコンテンツとなる近距離無線通信「iBeacon」とは?

【PR】ご意見、感想などは是非、mstdn.fmのローカルタイムラインでお聞かせください