日本のソフトウエア技術者の雇用条件の問題点

とあるSI向けが得意そうな有名転職斡旋会社の採用要項のシートを書いていて、だんだんイライラしてきて、ついついブログに逃げてしまいます。

すごく誤解をされやすい話を書いていいですか?センシティブな話なので、正直言って書きにくいです。
自分は製造業出身なので、大卒、院卒と大卒以外の人たちの新卒事情に、ヒエラルキー的な差があるのは事実として意識しています。

つまり製造業の場合は、設計や開発を行う技術者、と、主にラインでものつくりを行う製造の立場というのがあると思います。大卒は原則、設計、開発や生産管理で、高卒とかだとブルーカラーという立ち位置で給与水準などが違うという現実があるかと思います。

最近まで意識してなかったんですが、それをソフトウエア産業にそのまま適用すると、いわゆるSE職が大卒、生産部隊としてのプログラマ職が大卒以外ということになるみたいですね。

・ホワイトカラーエグゼンプションの議論で、SEは適用されるのに、プログラマは適用されない。
・裁量労働制にSEは適用されるけど、プログラマは適用されない

この事実から読み取れることは、プログラマは時間給によるブルーカラーとして扱われ、職種としては創造的な役割を期待されていないということになります。

これはネットベンチャーで働いているとめっちゃ違和感があります。

ネットベンチャーは、指示出ししかできないSEだと持て余します。人の言われたことしかやれないプログラマもそのままでは成長できません。

つまり世の中の採用、育成の方向性が、ネット系の求める人材像にあっていない。

(いや、別にお前らのためにやってるわけじゃない、というのはあるでしょうが。)

いずれにせよネットベンチャーの開発者は、自社のビジネスに主体的に関わり、創造的な作業をプログラムなどの開発技術を使ってアウトプットを出す、ということを期待されているはずです。

創造性と開発力が両方期待されているから、それに見合った裁量が与えられるというロジックですね。

冒頭に書いた採用シートに「担当工程」ってのがあるんですが、

□ 要件定義 □設計 □構築 □運用保守 □監視

ってあるんですよ。こんなの全部だよ、、、。

■ 要件定義 ■設計 ■構築 ■運用保守 ■監視

にするしかないわけですが、これじゃ、多分、人採用できないですよね。データベースにこんな検索条件は指定できないってことがミエミエですから。
(監視は自動化されてるけどね、運用保守もAWSだけどね)

別に全部の工程に最適化されたプロフェッショナルを求めてるわけじゃなくて、全部やる気概が欲しいだけなんです。それがサービスを維持するということですから。これがわかれていることが何か間違ってる、、、と、だんだん腹立ってくるんです。

この話のポイントはとりあえず大卒の工学部系出身は、製造業以外だと、なんだかんだ言ってSI系に行く人が多いと思います。それが今の日本のエスタブリッシュだからです。この人達がSEとして、かつプログラマとして、広い世界を作る立場であれば、彼らがネットビジネスをやりたくなった時に、スタートアップやベンチャーは即戦力を得られるので、みんなハッピーです。

ところが、社会に対して真面目であればあるほど、高学歴であったはずのSEがプログラムができないように育てられ、せっかくプログラムを作れるプログラマは主体性に行動しないことを労働契約としてロックインしてしまうのでは、日本のお先は真っ暗です。(さらにこの二者は会社も違うという…人月云々、多重請負云々の本質は、この身分制度ではないのかと…)

それなら学生時代にプログラムを必須にするしかない、という気持ちもわからなくもありません。学生の時のプログラムを作る素養があれば、SEになってexcel workが主体になった後にも、いくらかの割合で創造的な役割を担ってくれそうですし。

でも、実際のところどうなんでしょうか?
よくわからないので教えてほしいなと思って記事を書いてみました。

ちなみに昔、Web制作会社にいた時に、某SIerさん案件で、主体的に僕らの成果物が自分でもメンテナンスできるように技術の学びにコミットしてくれたSEさんは、その後、会社を辞めてネット系企業に入り、なんとこの記事を読むレイヤーの人なら、誰もが知ってる有名サービス企業の代表取締役になられましたとさ。今のところ、そういう優秀で、かつ、はみ出してそうな人だけがネット系に来る感じなのかなって思っていますよ。

【PR】BASE株式会社 17職種、仲間を絶賛募集中!