UIに事業を絞ってから3年が経った | Like A Silicon Valley
当時は日本にUIにフォーカスしている会社もなく、世間でUIにお金を払うという認識はまだまだ少なかったので、僕がUIに絞るというのを聞いた人たちは心配した人たちも多く、「UIってマーケットあるの?」なんて言われてました。
WebSigでUIイベントやって土屋さんにお越しいただいた時に、会社を今の形にシフトして1年とおっしゃっていた記憶がある。
WebSig会議 vol.33「感覚的アプローチからのスマホUIデザイン」終了報告&セッション資料公開 – WebSig24/7公式ブログ
当然、UIの重要性を意識しているからこそ、こういうイベントを設計するわけだけど、そこに命をかけるほどビジネスにコミットできるかというと、違っていて、どこか評論家みたいな視点で俯瞰してしまっている自分がいたりもする。
このイベントが一瞬で埋まったことからも、全くUIの価値を理解されていなかったわけじゃなくて、理解している人たちはいるんだけどそこにコミットできていない人と、コミットした人の差なのかなって思っている。
ってのは、土屋さんのチャレンジを否定してるわけじゃなくて、ごくごくイノベーションへの一般論に落とし込んだ時に、
1.全く誰も意識できてないフェーズ
2.気がついてる人はいるけど、そこまでコミットしてないケース
3.みんなが気がついていて、プレーヤーもいるケース
で言うと、世のニーズのあるなしにも絡むところだけど、2のフェーズぐらいで、アクセルを踏むと、仲間が生まれたり、新しい市場として、お客さんが理解してくれたりするのかなって読んでて思ったりした。
もちろん、1.の段階でアクセルを踏んで実をとれれば非常に大きなリターンがあるのだろうけど、実際はそんな甘くなくて、「時代が早過ぎる」と言われるようなものだったりして、やっぱり2.ぐらいがいいのかなーと思ったりする。2000年から動画CMSを作ってて、そこから3年ぐらい動画にコミットしてたし、Streaming media expoや、NTT系やIIJなどのネットワークレイヤーの人たちを中心に結構動画動画やってる時期あったけど、実際来たのは2005年末にYoutubeがブレイクしてからだもんね。冷静に見ればネットワーク品質が全然いけてないじゃん、と。
今、川上さんが否定してるビットコインの論点がそんな感じなのかも。まだ技術的にも環境的にも早いというニュアンスの方が強い印象。
決定版:ビットコインとは結局なんなのか?:かわんごのブロマガ
技術が進化した先に、取引所みたいなプラットフォームが信用を担保するんじゃね?的な話ですよね。(あんまり言い過ぎると誤るな)
ただ今後、どんな変化が起きても適応していけるかどうかは、全ては結果論だったりもして、自分の情熱とお金さえなくならなければ、早ければ早いほうがいいに越したことない。そもそも動画技術だって、たゆまぬ努力の延長線上に今の時代があるわけだから、そこを作っていくのが大企業や研究者の役割だと思うし。
バット振る練習しとかないと、いざという時に体が動かない。
ベンチャーレベルというか個人レベルで言うと、お金も時間もないのだから、もっと精度高くバットを振っていかないといけない。仕事してればそれなりに責任や、しがらみはあるんだから、いつもフリーだなんて人はそんなにいないだろうから、ジョブズが言ってたような他人のドグマに縛られている状況ができるのは当然で、それが故に、自分の中のルーレットがうまく回ってくるかというのが大切なのだと思う。そのチャンスは無理やり作らなくても、気持ちだけでも準備さえしてれば、いつかあなたのゴーストが、興味という名のターンを回してくる。そのチャンスを逃さないことが大切。土屋さんの場合は、会社の状況なども含めて、追い詰められた感じあるけど、そこから逆転したってのが、またかっこ良すぎる。
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