ウェブサイトの信頼は、露出と関心のフローでのみ醸成される

フローとストックという言葉があります。

例えばブログを運営する人たちは、ストックとして沢山記事を書くと、検索エンジンにうまく検索ページがひっかかってPVが沢山生まれる。結果として、広告がクリックされて儲かるという話です。

このSEOによる儲かる術は、個人レベルのプロブロガーに限らず、大きな会社においても結構通っていて、いくつかの企業の成功パターンの1つにSEOは鎮座していて、無視できない要素になっています。

しかし、情報過多世代、単純に情報を増やせばいいというものではないというのは、多分彼ら自身が痛感しているのではないでしょうか?もちろん安定的に辞書にように検索されるページというのはあるでしょう。
僕のブログにおいても、割と安定的に数年間検索され続けるワードというのがアクセス解析の誘導ワードの常連を構成しています。

しかし、バイラルメディアやソーシャル上に大量のフロー情報が流れる時代、少なくとものんびり検索キーワードで網をはっている時代は終わっているように思えます。

言葉を変えると、インターネットが普及し、沢山のユーザーが居る市場になった世界では、沢山のプレーヤーが生まれるので、過去のコンテンツをのんびり置いておくだけで、人が来る時代は終わった、と解釈する方が自然です。

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検索キーワードに誰かが検索キーワードを入力して、ページを探して、人が訪れるという行為を考えてみると、確かにウェブサイトの側からすると、コンテンツをストックした結果できたことですが、人が関心を持ってキーワードを入力するという行為は、フローだと言えます。

その人の人生において、検索キーワードを入力して探したいという行為は、もちろん千差万別、ロングテールの数だけキーワードの候補はありますが、ある程度、クラスタリングしていくと、いくつかの分野にまとめられそうな気がします。

しかし、ビッグワードはビッグワードとしての競争があり、スモールワードはニーズそのものが少なく、競争していく中で、結局のところ、人に支持してもらったり、検索エンジンから高く評価されるためには、フローとしての人に注目されるためには、という活動が重視されるのではないでしょうか?

つまり、十分、競争が発達したWebの世界においては、そのWebサイトに人が訪れるためには、フローとしての露出や関心を得ようとする行動そのものが、ストック足る資産の運用に繋がるのではないかと思います。

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そういう仮説を置いてみると、どう考えても正当化されるのがバイラルメディアなんですね。

バイラルメディアの人たちは、パクるなどの行為をしていない限りにおいて、過去のコンテンツや、ちょっとした人の興味からヒントを得て、過去のコンテツの露出を改めて活性化する人たち、ということになります。

バイラルメディアが、さらにパクられて別のバイラルメディアに再配信されてしまうなどの可能性もあるようなのですが、そういうのは一先ず置いておきますね。

もし、とあるコンテンツが検索されうるキーワードが、他社や他の人のブログなどで上位に締められていて、事実上到達困難なコンテンツだとします。実は、すごく良い情報だったとしても、人が訪れないならば、現実的に他人に影響をおよぼすという意味での価値はゼロだと言えるでしょう。

しかし、そこでの情報をバイラルメディアが再活性化して、人が訪れたとすれば価値は再活性化されます。

そこでは、バイラルメディアの運営の人が、とある関心を持って探して見つけ、それを再配信したというフローの活動があるからこそ生まれた価値と言えます。

つまり、さまざまな人の興味関心、野望をもってして、ネット上のコンテンツを露出しようとする行為、関心を得ようとする行為がなければ、目の前の情報に価値はない、と考えることが可能です。

そして、バイラルメディアの人が、適切にコンテンツの出典を出しているならば、コンテンツのオリジナリティは守られるはずです。ネタは流用されて、バイラルメディアがヒーローになるかもしれませんが、でも見ている人は見ているハズです。

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そう考えた時に、ストック足るバリューというのは、実はフローと言われている興味関心を得ようとする行為に依存しているのではないか、と考えます。それは、

・検索しようとしたユーザー
・再配信しようとするメディアなどの第三者
・コンテンツオーナー

などのそれぞれの行為で生まれるものの総和が、コンテンツの価値、、、すなわちウェブサイトの価値を決めるのではないか?という仮説。ひいてはウェブサイトには名前がついていますから、そこから信頼が得られるようになる、、、という考え方。

というメモ。

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