いわゆるUI/UXは、「UIデザインの効果測定」みたいな言葉で代替すべきでは!?

nanapiさんが、現場におけるUXDの方法論について書いてくださっています。

nanapiのUXデザインへのとりくみ | nanapi TechBlog

UXは「ユーザーがどう思ってくれるか」という部分だとすれば、それはサービスの総体として

「サービスが醸し出しているものと、ユーザが体験として感じた結果」

だと思っていて、それが狙い通りメッセージが伝われば、結果としてブランドに繋がっていくものだと思うのですが、このプロセスで確認しているのは、その一部である、

「狙ったUXが、そのUIで実現できているか!?というPDCAを実現するもの」

という解釈で見ました。

「ユーザサポートやビジネスプラン、Webサイトやアプリの機能性、ユーザビリティ、安定性、パフォーマンス、セキュリティ性などを含む、商品やサービスの全ては狙ったUXを実現する構成要素」だと考えればこそ、

「UIデザインの効果測定」

というニュアンスを強いのかなぁと。

昔、子供がマジックで名前を書いたNintendo DSを修理に出したら、カバー以外新品になって返ってきて任天堂すげーって都市伝説ありましたよね!?あれ、わかりやすい一例で、使い勝手、製品性、サポートポリシー、実際の運用等は全てNintendo DSという製品が醸し出す「子供が安心して楽しめるゲーム機」というUXの構成要素に入ると思います。

使い勝手が良くあるべきなのは当然のことで、その使いやすい使い勝手の先に、自分たちが考えたメッセージがちゃんと伝わるか!?こそがUXを実現するUIの設計ですよね。そこを改善していくのがUIチームの仕事ですよね。

多分、そう割り切った方が「上司が理解してくれない」は避けられると思うんですよね。

「作ったUIがどういう成果を出しているのか」を測定するのを嫌がる上司なんていないわけで。確実に利益に繋がるわけですよ。

いくらボディやエンジンが優れた車でも、タイヤがスリップしてたら性能は生かせないわけで。

Webサービス企業におけるUXは、僕はプロデューサーなり経営者が、事業計画やサービスフィロソフィーなどの言葉で設計しているものだと思っています。ペルソナだって、その段階でターゲットユーザーが決まってないのはおかしいわけで(「万人」も1つのターゲットユーザーですね。それならステージとしてのアーリーユーザーとかレイトユーザーとかが決まるはず)、元々想定されていた層の具象化の範囲を超えてはいけません。もし間違っていたら、最初の設計からやり直しです。それらの効果を実現するのが現場だとすれば、UXをちゃんと実現できるかの確認という、適切な粒度にしてあげたほうが、いろいろ話をするのはやりやすいような気がするんですよね。

受託メインの仕事からWebサービス企業であるペパボに入った頃、当時社長だった家入さんに「IAって何?」ってことを聞かれて、うまく説明はできなかったかもしれないけど、とにかく家入さんがピンときてなかったのを覚えています。それはペパボの仕事のやり方の中では、家入さんが頭のなかで全てできているプロセスだからだったんでしょうね。それと同じでビジネスプロデューサーの先輩たる上司が、「そんなことやる必要があるの!?」ってのを思うとすれば、それに近いものがあるんじゃないかなーと思ったりして。そこまではわかんないですけど。

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