ネットという手のひらからソーシャルの先を睨む

mixiやFacebookはクローズドだ。得られる情報も自分が発信して到達する範囲も決まっている。
Twitterはオープンだが、フォローフォロワという枠を作ることで、情報に囲いを作っている。

今流行っているサービスは、一見、オープンのようでクローズドだとも言える。

多分、それは現実の投影だったのだろう。「世界中にホームページで情報伝達だ!」と言ったところで家族の紹介や家庭菜園、所有してる車の紹介だけだったら現実的に見てくれる人は限られていた。

それではせっかく見てくれる可能性のある人にさえ到達しないかもしれない状態を放置するよりは、到達可能な人たちの間の情報到達性と密度を上げ、「いいね」でその行為を心地よいものにしようというのが、今のソーシャル・ネットワーク成功の方法論だ。

たまに「インターネットって面白いよね!」というコメントがつく話題が流れる。大抵、そういう時は自分の観測範囲外にすごく面白いコンテンツがあった時に言われてる言葉だ。

つまり、インターネットは広い世界で、多様な人がいるという期待から来ているのだと思う。その割には日常の可処分時間はソーシャルを通じて「自分が興味がある人脈や情報源からの情報」に身を委ねている。

検索でさえも、「自分が検索可能なキーワードの情報しか検索できない」という問題を抱えているのに、これでは自分の興味や知識の範囲に見合う情報しか得られないではないか。所詮、ソーシャルは「インターネットの全て」ではなかった。人間を最適化する装置ではあっても、人間を拡張してくれる装置ではなかったのかもしれない。

ソーシャルに向けて情報伝達を最適化するメディアにみんなの可処分時間を「釣られている」現状、そろそろソーシャルとの付き合い方を考えなおしても良いのかもしれない。

今度、7/7にWebSigのイベントで、「日本のソーシャルネットワーク10年」というイベントをやります。

mixiニュースの立ち上げなどmixiをずっとを支えてきたそわなかさん、数少ないインターネット大好きを公言しながらビジネスでも大活躍中の、nanapi社長のけんすうさん、そして、WebSig代表の和田と、僕、モデレータは技術評論社の馮さんでソーシャルネットワークを考えるイベントをやります。

別にこんな重たい話をするわけではなく、楽しく、これまでのソーシャルの変遷を懐かしむというスタンスで全然OKだと思います。楽しい時間の中から「ネクストソーシャル」のヒントが見えてきたら良いなぁと思っています。

7/7、月曜日の夜、もしお時間とご興味あったら是非来ませんか!?

詳細情報
WebSigサイト:「日本のソーシャルネットワーク10年」,7月7日に開催
申し込みはこちら:申し込みページ(peatix)

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