人月問題メモ

この話って今どうなってんだろう。

人月は悪どころか、ものすごい善かもしれない

ござ先輩のエントリより辿った話
人月商売が悪だと思っている、イノセントなあなたへ

140文字ぐらいでまとめちゃうと、スマフォのアプリは100円以下で売られるのが当たり前で、スマフォ単体の受託開発だとその価格に引きずられてしまって製品単価ありきの見積もりになっちゃって死にそうなので、エンジニアの稼働ベースで請求できる人月ってなんだかんだでイイとこあるよ、って話です。

#これ昔の話かもしれないが、今の新人さんにとっては新鮮な話かもしれないので、そんなの議論済みだとか、そういうのは気にしない。

よくある人月が問題だ話って、売れない会社がダンピングして相場観が引きずられてる問題とか、いろいろ断れない問題とか、リスクを共有しちゃってる問題とか、人間の弱さみたいな背景が前提にあるからよくわからない。

同様のものに学校の偏差値問題、SNS疲れ問題、ブラック企業の話などもあったりしますが、個人の話ならともかくビジネスの話でスケープゴートとして人月が取り上げられるのは、ちとキツいね。

ふと気になったのは、最近のスマホアプリの受託事情。特にガラケーで儲かってしまったゲームジャンルは顕著で、今、スマホゲームで苦しんでる大企業各社を見ると、高いクオリティのものを安く作れるならそれに超したことはないけど、高いコストを出してもヒット作が作れるわけではないというところに苦労してる現状だと思ってる。というか開発者レベルならいくら高いコストを支払ってもテレビCMを使って回収できるわけなので、とにかく欲しいのは高いクオリティのアプリだと思うのですよね。(高いクオリティの定義は一先ず置いておいて)

昔は悪質SEOみたいに低いクオリティのアプリでも沢山リリースして、リワードで回収するのだとかメリットもあっただろうけど、今もあるのかな。いずれにせよそういうのって「C向けらしい状況」に引きずられるような話なんだろうなーと思ったりする。

それと人月の話は全然別で、人月自体は、主に人件費で構成される一定のコストに一定の利益率で一定の収益をしっかり儲ける仕組みとしては鉄板のビジネス。

できない人程儲かるみたいなのは、案件流動性がないという、あなたの会社の現状に対する問題点であって人月の問題ではないですよね。さくさく案件をこなせるなら、どんどん案件増やして行き、見積もりと実コストの間に発生しうる利ざやで儲けるのが、特に小さな受託の会社では基本ではないでしょうか。少し難しい議論ですが効率化できた部分を自社の利益として取れることは大切なことだと思います。(もちろん案件を増やせば増やす程、失敗のリスクは高くなるので難しいです。あと派遣型はダメ。そうならないジャンルで勝負しないと、人月悪で指摘されてる問題点になりがち。)

ただし、その分、相手にしっかり先行投資を求めるし、相手がボロ儲けする分け前にあずかれないという部分で責任範囲と果実の部分が、きっちり切り分けられているものだという認識しか無いです。

サービス企業は「サービスを売る」、受託は「技術を売る」ものだから、そこが切り分けわけられるのは当然。正論で言うと、アプリの値段が低いから開発費も低いというのは、「だったら作らなきゃ良いじゃん」というものであって、そのリスクを乗り越えた先に、おいしい果実が見えなければやらない方が良い、というもの。(っても、そういうのやってるのが大手だったりするんだろうなー。)

しかしながら、何か発注主の都合で不備があった場合に、それに対応する追加見積もりが通らなければ、相手のリスクにもメリットにもビジネスとしては乗れない仕組みになってるので、お互いの求めるところに齟齬が生まれるというのは世の常ではありますが、それは究極的には資本関係がないので仕方ないわけでして、それだったら投資させてよ(ただし成功するところに限る!)、もしくは投資して私と契約してよ、みたいな話になるわけですよね。

最近、そっちの情報収集を怠ってたので、誰か増田にでも現状書いて欲しいなーという単なるリクエストでした。

#参考文献
新井俊一のソフトウェアビジネスブログ: 真の人月商売こそが受託開発産業を救う ― 請負契約ではITプロジェクトは失敗する

仙石浩明の日記:なぜ人月見積もりが優れているのか

Webには宝が埋まっている。

【PR】ご意見、感想などは是非、mstdn.fmのローカルタイムラインでお聞かせください