爆速でリリースされたFacebookによるPHPの改良言語「Hack」の電子本

先日、FacebookがPHPの高速実行を実現するために独自の言語「Hack」をオープンソースとして一般公開しました。

FacebookがPHPで動いている大規模サイトの代表例なのはよく知られていることですが、PHPの言語仕様をそのまま活用、拡張する形で、より高速動作を実現できるように改良したのが「Hack」ということになります。

最近、高速化のアプローチとして、Javaや.NETのようにバーチャルマシン上で高速動作を実現するのが流行り始めています。

結局、そこに戻ってきたか!?という考え方もできますが、使い慣れたPHPという技術の延長線上に、あるべき道が繋がっているのは歓迎すべきことです。

Hackを動作させるためには、「HHVM」というVMを、既存のPHPの実行環境から置き換えます。

HHVMというのは、「Hip Hop Virtual Machine」という名前だそうです。わかりにくいので「ヒップホップバーチャルマシン」とカタカナで声を出して読んで覚えましょう。

技術評論社さんが、Hackに関する電子書籍本を、Hackをオープンソースとして公開して1週間とちょっとで爆速でリリースされてました。
今回、献本していただき中身を読むことができたので、軽く紹介します。

内容は、
1.新言語Hackとその環境構築
2.Hackの特徴と構文
3.Hackを利用したWebアプリケーションの開発
4.PHPとHHVMのパフォーマンス比較
5.PHPからHHVMへの移行手順

で構成されています。

400円で、iPadで70ページ。通勤時間にさくっと読めるのでPHPの人は、とりあえず買っちゃいましょう!

HackではPHPから言語仕様が拡張されていて、大規模開発、高速動作を実現するための技術が肝なのですが、そこは本書を見ていただくとして、やはりコード資産が山のようにあるPHP、一番、気になる大切な部分は、

「今までのPHPプログラムをそのまま使えて、なおかつ高速動作が見込める」

という部分でしょう。

まずはここから進めていきたいですね。本書ではベンチマークとしてWordpressを使った比較をしています。またテンプレートエンジンであるSmartyの動作も確認されています。

なお今までPHPではアクセラレータと言われるコードキャッシュで高速するのが定番ですが、そこの明確な比較もできれば欲しいところです。
(本書の比較で使っているPHP5.5は、もうアクセラレータが内蔵されてるんでしたっけ!?その辺がどう生きてるのかがわからなかった。)

また、そのまま動くと言っても、当然、実行環境が違うので問題が出る可能性がゼロではないので、皆さんが関わるサービスで動作させるために徹底的な検証は必要だと思いますが、Facebookで既に実稼働している環境でもあります。

PHPのお祭りとしては久しぶりに面白いのではないかと思いますので楽しみましょう!

Hackの勉強会も開くそうですよ!
新プログラミング言語「Hack」を体験してみよう! : ATND

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