プッシュ通知を制するものがスマホを制する〜ツイキャスの事例〜

ツイキャスが最高な理由の1つに、スマホのプッシュ通知機能がうまく作用しているところがある。

閲覧する人が、好きなCAS主(配信者)さんの通知をオンにすると、次回以降に配信を始めた時に通知が送られてくる。
ライブ配信は一定の時間の長さを持っているものだし、番組を録画しなければ、その場限りの映像なので、通知に対する価値は高い部類に入るのではないだろうか。
(当然ニコ生にもあると思うが、というのを念のため追記しておく)

「番組表がないのに、見たい番組がいつ配信されるかわからない、だから通知で知ることができる」

人気のCAS主が通知を送ると即座に人が集まってくる。

これは放送では決してできなかったことだ。放送は編成やプロデューサーがその力を握っているらしく、タレントは評価されることでしか出演機会を得られなかったが、ツイキャスであれば、いつでも人を動員することが可能になる。

更にツイキャスでは、配信する番組の「見出し」がプッシュ通知で送られる。つまり、簡単にスマホにメッセージをブロードキャストする手段としても非常に優れたシステムとも言える。家入さんの選挙活動中に気がついたのだが、不特定多数にプッシュ通知でリアルタイムにメッセージを伝える手段は他になかなか思いつかない。

「見出し」に書いてあることでも集客の数字が変わってくるハズなので、工夫の余地がいろいろあるのも魅力だ。

この数が力を持ち始めたら、テレビタレントであれば、テレビ番組の生放送に対する数字の動線が変わってくる可能性もある。

F-1ドライバーがスポンサーがいることで一流チームに入れるのと同じように、ライトユーザーを含めたファンにプッシュ通知を通じて数字を嵩上げできるとするならば…。

また、もしツイキャスを通じてバナナのたたき売りをするならば、今から安売りするよ!ということをプッシュ通知で送ることができるわけですね。

これに類するもので、ツイッターのフォロワー数があると思うが、これは似てるようで全然違う。

まず、そもそもツイッターでフォロワー全員にメッセージを送り届けるのは難しい。
多くの人はフォロワ数さえあれば沢山の人に声が届くと思っているだろうが、世の中、そんなに甘くない。

ツイッターで1つのツイートが閲覧される確率は、ざっくり書くと以下の条件になる。

「フォロワ数」 x 「フォロワの人が、たまたまその頃にツイッターにアクセスする確率」 x 「さらにその人のタイムラインの中で表示される確率」

当然フォローしてるユーザーが多い人のタイムラインは、多数のツイートで埋まっているので、システム的に受信できる確率と、その人が見る確率という2段階の壁がある。
この枠に入らないものはタイムラインという川に流されていく。実際、1つのツイートが有効性を持っている時間は長くて3分ぐらいだと思って良い。bit.lyなどのURLを送ってみればわかるが、そこから急速に減衰する。

この閲覧機会を増やし、多くの人の目に止まるにはRTされ続けるしかない。つまり過激なことをツイートしたり、面白いと思ってもらえるものだけがRTという形の口コミで伝搬する。それを狙ってやるのが難しいのはみなさんご承知のことだと思います。

またツイッターには「モバイル通知」というのがあって人毎に通知を送ることができる素敵な仕組みがあるが、活用してる人はどれぐらいいるのだろうか。すごく好きなタレントさんのツイートを漏らさずみたいというマニアニーズは少なくないだろうが、いかんせんツイート自体が情報粒度が細かすぎて、通知に対する説得力は低いのではないだろうか。

通知が送られる数が多すぎると、受け取る側を不感症にさせてしまう。LINEのパーソナルメッセージのような閉じた関係性の通知ではない通知は、1つの通知がどう価値を感じてもらえるか!?という勝負である。

10万人のツイッターのフォロワ数よりもツイキャス 1万人の通知リストの方が価値が高いと思う。

ツイキャスに限らずスマホアプリは、このような「適切な通知の粒度」を設計し、サービスとして活用されたところが、新しい集客力や動員力を利用者に渡すことができる。それはそのままサービスの価値に繋がっていくハズだ。

p.s.同様の考え方でGunosyは、画面構成が変わって、やめただのなんだのと言ってる意見を見かけるが、パーソナライズコンテンツが夕刊朝刊というプッシュ通知に載っているので、別にさほど問題ではないのではないだろうか!?1スワイプ増えただけで、うまくデザインしてると思うけどなぁ。

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